この記事を読んでわかること
- 一日の学習目標を立てるときは成果を目標にしよう。
- 自己テストをして次の勉強の質を高めよう。
ブログを書いている人はこんな人
私は塾を経営しています。
中学生は毎年7月に部活を引退して本格的に受験勉強に突入します。
期間の長い受験勉強では、1日1日積み重ねが大切ですが、何を積み重ねるか目標を持っていないと1日が無駄に終わってしまうこともあります。
成果を明確にすると、自分が何を積み重ねたのかわかります。それが自信にもつながるので1日の勉強の目標の設定の仕方についてブログ記事で共有します。
■結論
『1時間勉強する』『○○の範囲を勉強する』の成果は『1時間頑張ったこと』『○○の範囲を勉強したこと』になります。
『用語を30個覚える』のように成果を具体的にすることが大切です。
塾の先生にテストしてもらっても良いですが、自己テストができるようになると良いです。
【高校受験】第一志望に合格するために1日1日達成する成果を決めよう
『1時間勉強する』や『○○の範囲を勉強する』というのは目標ではなくスケジュールです。
勉強した結果何を得るか=成果です。
例えば用語を覚えるなら、何個覚えるかを決めるようにしましょう。
月や週の目標と今日の勉強内容を一致させる
勉強をはじめるときは自分の目的を思い出して、何を覚えたいか明確にしましょう。
目的に向かって進んでいる感覚がモチベーションを向上させます。
テキストに沿って進めるのではなく、自分で課題を発見して今日の目標を決めるようにしましょう。
覚えるレベルを決める
『覚える』と言ってもレベルがあります。
例えば、BTB溶液という用語があります。
BTB溶液は『酸性で黄色 中性で緑色 アルカリ性で青色に変化する溶液』のことです。
BTB溶液という用語を
- 『BTB溶液』 だけ覚える
- 『BTB溶液は酸性で黄色、中性で緑色、アルカリ性で青色に変化する』 まで覚える
一問一答の答えだけを覚えようとすると、BTB溶液という言葉だけ覚えていて、その内容が頭に入っていないことがあります。
問題文に入っている言葉を読み取れるようにしたいなら、BTB溶液がどんな特性を持っているかまで知っておく必要があります。
という問題文を読んで、『酸性か中性かアルカリ性を問う問題かな?』のように読み取れることが目標ですよね。
そうすると、BTB溶液とその特性まで覚える必要があることがわかります。
覚えすぎの例もあげます。
英単語を覚えるときに
- 単語を見て意味が分かるだけで良い
- スペルも暗記して書けるようになるまで練習する
都道府県によって違いますが、選択問題が多い都道府県についてはスペルを書けるようになっても受験ではあまり役に立ちません。(マークシート方式も同じです)
なぜならスペルを書く問題が(ほとんど)ないからです。
この場合は単語を見て意味さえ分かれば良いということです。
このように『どのレベルまで覚える必要があるか』を明確にすることが大事です。
自己テストをして確認しよう
勉強して何かを覚えるには次の2つを行っているはずです。
- インプット・・・テキストを読む 授業を聞く
- アウトプット・・・ノートに書く 問題を解く
この2つを行うことで記憶に定着させることができます。
しかしインプットとアウトプットだけでは成長できません。
次のインプットとアウトプットをより良いものにするために、フィードバックをする必要があります。
自己テストはフィードバックするための材料になります。
自己テストの結果から、次はどのように勉強すれば良いか決めることがフィードバックです。
インプット⇒アウトプット⇒フィードバック⇒インプット⇒・・・
のように進めることで自分なりの勉強方法が出来上がっていきます。
テキストを読んで、問題を解いたりノートに書いたりして覚えたことが本当に覚えられたかどうかチェックテストをしましょう。
チェックテストをしてみて、全部覚えることができていたら次も同じように覚えていけばよいです。
覚えることができていない箇所があったら
- 次は別の覚え方を試そう
- 時間をかけてみよう
- 内容をもっと理解しないといけない
のように自分なりに課題を見つけてみましょう。それに沿って次頑張れば良いです。
自己テストをするには、自分が何をどこまで覚えていれば良いかを決めていないと自己テストができません。
そのため勉強を始める前に
- 勉強した結果何を得るか
- どのレベルまで覚えるか
この2つをきちんと決めておく必要があります。
『1冊のテキストを完璧にする』は時代遅れの勉強法
塾などでは『このテキストを完璧にすれば受験は大丈夫!』のように1冊をやりこむことを推奨しているところもあります。
この方法は受験勉強において合理的です。
テキスト1ページずつ完璧にしていけば、一段一段階段を上るようにゴールに近づくので、モチベーションも維持、向上しつつゴールに向かうことができます。
反対に、参考書や問題集、プリントなどあれもこれもやってしまうと、進んでいる感覚を得にくく、モチベーションも上がりづらいです。
そのため、『1冊のテキストを完璧にする』という手法は理にかなっていて受験対策としてはとても有効です。
受験勉強は限られた範囲からしか出題されません。そしてテキストや問題集はその範囲を網羅しています。
しかし、範囲を完璧に網羅したテキストというのは、学校教育だけです。
与えられたものを完璧にする勉強法で得られるものとは
今の生徒たちが大人になるころはもっとIT化、AI化、自動化が進みマニュアル仕事は機械が行うものになっていきます。
そして人に求められる能力というのは、自分で課題を発見し、解決することです。
この記事で紹介した勉強方法は、自分が立てた目標から課題を発見し解決する方法に通じます。
学校や塾の先生の言われた通りに勉強するのは、マニュアル仕事を覚えることと同じです。
そしてマニュアル仕事を覚える方法は、将来何の役にも立たない可能性が高いということを頭の隅に入れておいてほしいと思います。