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中学受験をするなら習い事はやめたほうが良い?

習い事続けたほうが良いのかな?
周りの子はやめてしまっているけど・・・
たくさん習い事をしているなら絞ったほうが良いですよ!

 

この記事を読んでわかること

  • 習い事は追い込み期まで続けた方が良い
  • 勉強に集中するには切り替えが必要

 

ブログを書いている人はこんな人

塾を経営して6年になります。中学受験も人数は少ないですが携わってきました。少ないながらも全員第1志望の学校に入ることができています。

入塾前によく相談されるのが、習い事との両立です。ここでは私が相談されたときの答えのもとになっている考えについて共有いたします。

 

■結論 

  • 受験をすると言ってもあくまでも子供。成長真っ盛りです。
  • 体を動かしたりすることも成長の一環です
  • 勉強する器を広げる意味でも習い事と両立できることが理想です。
  • 習い事の絞り込みは必要です。シングルタスクで勉強に集中できるようにしましょう。

 

中学受験をするなら習い事はやめたほうが良い?

幼稚園~小学生低学年の頃は習い事に行かせて、いろいろなことにチャレンジさせてあげたいですよね。

でも中学受験を考えたときに、習い事をやめて塾一本にしたほうが良いのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

  • 勉強と習い事を両立できるのか?
  • 勉強一本にじゃないと間に合わないんじゃないか?

 

結論から言うと追い込みの時期までは両立したほうがいいと思います。

なぜなら受験をすると言ってもあくまでも子供。成長真っ盛りだからです。

体を動かしたりすることも成長の一環です。

脳の成長という意味でも勉強以外の習い事は効果があります。

脳は一つのように見えて、さまざまな部位が役割をもっています。

  • 体を動かす
  • 音を聞く
  • 集中する
  • やる気になる
  • 他にもたくさん

それらの部位の神経細胞がつながってさまざまな動きをしたり、記憶をしたりします。

早い段階から勉強一本にしてしまうよりも、習い事で体を動かしたりして脳を成長させてあげることも受験勉強には必要です。

 

勉強の器を作るという意味でも習い事は良い影響を与えます。

例えば『中学受験はいつから始めると良いの?』の記事で紹介したように受験勉強では間違えたり失敗したときに、どうして間違えたのか、次はどうするかを自分で考えることが必須になります。

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習い事でも同じように間違えたり失敗して考える機会がありますよね。

さまざまな失敗を糧に学ぶ力を向上させることが大切です。

5年生~6年生の段階で学習した内容をどんどん吸収できる下地を作ることを意識しておきましょう。

 

受験勉強と習い事の両立は絞り込みがポイント

習い事に熱心な方は

  • 月曜日にピアノ
  • 火曜日に水泳
  • 水曜日に英会話
  • 木曜日に公文
  • 金曜日に体操

のようにたくさんの習い事をされている方もいます。

たくさんのことに興味を持ってほしいですからね。

時間や金銭的な余裕があればたくさんのことに興味をもって、いろいろな経験してほしいものです。

しかし受験勉強が視野に入ってきたら絞り込みをした方が良いでしょう。

理由は注意散漫になるからです。

注意散漫な状態だと勉強に集中できなくなってしまいます。

 

勉強はシングルタスクで集中して行う

勉強というのは長時間やればよいというものではありません。

勉強の成果=時間×集中』 という公式をぜひ覚えておいてほしいです。

どんなに時間をかけて勉強しても集中していなければ成果は上がりません。

集中というのは『今、目の前にある一つのことに集中する』ことです。

このことをシングルタスクと言います。

反対の言葉でマルチタスクという言葉があります。

『音楽を聴きながら勉強する』のように別々のことを一緒にすることです。

シングルタスクとマルチタスクを比べたデータで次のことがわかっています。

  • マルチタスクは50%余計に時間がかかる
  • マルチタスクは作業ミスが50%増える

マルチタスクというのはマルチという言葉を使っていますが、実は一つのタスクを高速で切り替えているだけということが研究でわかっています。

『音楽を聴きながら勉強する』とき、脳では次のことが起きています。

  1. 音楽を聴くことに集中を始める
  2. 音楽への集中を切って勉強にスイッチ
  3. 勉強に集中を始める
  4. 勉強への集中を切って音楽にスイッチ・・・

同時にやっているように思っていても、集中しようとしている途中で別のことに集中を向けてしまっているのです。

習い事をたくさんしていると、マルチタスクと同じことが起きてしまい勉強に集中できなくなってしまいます。

 

習い事が勉強への集中を邪魔する仕組み

例えばピアノの習い事をしていて、うまくできた日もあれば、間違えたり失敗したりする日もあると思います。失敗してしまったときは

  • 来週までに練習してうまくなろう
  • 来週はちょっと工夫してみよう

というように次のピアノのレッスンに向けてどうするか考えます。意識的に考えているときもあれば、無意識レベルで考えている場合もあります。

勉強しているときに、ピアノのことをふと思い出すことがあります。

これは無意識レベルで次に向けて考えていた内容が、勉強で新たに入った情報と結びついて思い出してしまったのです。

脳は新しい情報が入ってきたとき、その情報を覚えるために、それまでの記憶と結び付けて覚えようとします。(無意識に行います)

先ほどのピアノの例の場合、

『来週のピアノの時にこうしよう!』と思っていると、脳はまだ終わっていないと認識します。

そのため勉強中に『来週のピアノの時にこうしよう!』という記憶と結びついてしまうと終わっていないことが気になり、勉強の集中を切ってピアノへの集中を始めてしまうのです。

今はピアノの時間じゃないとわかっていてもピアノへ集中しようとします。

こうなってしまうとマルチタスクと同じように複数のことに集中しようとスイッチの切り替えを繰り返す状態になってしまいます。

 

勉強に集中してほしいなら、一つのことを完了させてから次のことに取り組む癖を作っておくと良いです。

それには、『来週のピアノの時にこうしよう!』と考えたことを紙に書き出し、次のピアノのレッスンの前に見るというルールを作っておくと良いです。

こうすることで、いったんピアノは終わったことと脳は認識しやすくなります。

 

『切り替えて頑張りなさい』というのは『一つのことを完了させよう!』と同じ意味です。

たくさん習い事をすればするほど、課題や未完了のままのものが増えてしまいます。

そうすると切り替えがうまくできず、勉強していても集中が途切れる場面が増えてしまいます。たくさん勉強したのに全く成果が出なくなってしまいます。

習い事は多くても2つまでに絞り込んで受験勉強と両立させていきましょう。

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