この記事を読んでわかること
やる気を出すスイッチは獲得、回避の2パターンに分かれます。
獲得、回避はどちらが良くてどちらが悪いというものではありません。
ブログを書いている人はこんな人
私は塾を経営しています。
いままで『教わった通りに勉強をする生徒』『自分で方法を考えて進める生徒』をたくさん見てきました。
どちらが良くてどちらが悪いというわけではなく、性格によるものです。
それぞれの性格にあわせた指導法でモチベーションを高めてきました。
参考図書
ハイディ・グラント・ハルバーソン著 『やる気が上がる8つのスイッチ』
■結論
やる気には獲得と回避の2パターンがあります。
どちらも一長一短あるので、長所と短所を知りましょう。
自分が獲得、回避のどちらのモチベーションで取り組めているか点検しましょう。
諦めたくなったり、壁にぶつかったら自分のタイプの短所を考えてみましょう。
学校の先生から教わった通りに実行することのメリットとデメリット
あなたはどちらの生徒に共感しますか❓
- 学校の先生から教わった通りに問題を解く
- 自分で発見した解き方の方が良さそうだから自己流で問題を解く
これは性格の問題でどちらの方が優れているというものではありません。
やる気を出すときに、どんな成果を望んでいるかによってアプローチの仕方が違うだけです。
①『教わった通りにこなしていきたい』
回避フォーカスと言って、安定感や信頼性を得るために行動します。
②『よさそうな方法を試してみる』
獲得フォーカスと言って、称賛を得るために行動します。
『教わった通りに行動』する回避フォーカス
①『教わった通りにこなしていきたい』
回避フォーカスと言って、安定感や信頼性を得るために行動します。
良い点として次の2点があげられます
- 諦めない
- 正確
やり始めたことは、最後まで諦めずに取り組むことができます。
細かい部分までよく分析して、具体的にどうやって解決すれば良いか考えて行動します。
正確さを重視して取り組むので周りの人からの信頼も得やすいです。
回避フォーカスの注意点は2つです。
- スピード感に欠ける
- 抽象的な考えをしにくい
回避フォーカスの根底にある動機は、『人の批判を避けたい』という部分から来ています。
そのため、危険を回避し、義務を果たす手段を選びがちです。
危険を回避するために、細かい部分まで考えてしまうため、スピード感に欠けるところがあります。
細かい部分にフォーカスしてしまうので、高いところからの視点が欠けてしまいます。
例えば、中学1年生から3年生の間で習う理科の計算問題の公式は
圧力=力➗面積
電流=電圧➗抵抗
密度=質量➗体積
濃度=溶質➗溶液
湿度=水蒸気量➗飽和水蒸気量
他にもありますが、このように全て〇〇=△△➗□□で覚えられます。
この共通点を見つけることが高いところからの視点です。
理科や数学という壁、学年という壁よりも高いところから見ることで共通点が見つけられます。
このように高いところから見て考えることを抽象的に考えると言います。
どうしても課題を解決できないときはこの視点が欠けていることが多いです。
『よさそうな方法を試してみる』獲得フォーカス
②『よさそうな方法を試してみる』
獲得フォーカスと言って、称賛を得るために行動します。
獲得フォーカスの人は最大限の利益を求めて行動し、常に夢を追い求めます。
目標に向かってあらゆる手段や可能性を考えるので抽象的な考え方を得意とします。
多くのアイデアを出して、それを結びつけて考えるため多くの情報を得ようとします。
早く利益を得たいのでスピード感があり、すぐに取り掛かることができます。
獲得フォーカスの人は称賛を得るのが動機です。称賛が得られないとわかるとすぐに諦めてしまいます。
結果が見えることにはスピード重視で取り組みますが、長い時間をかけてコツコツ取り組むことは結果が見えにくいので苦手です。
いろいろな可能性を考えることは良いのですが、多くのことが見えているだけに余計なことに手を出しがちです。興味のあるものから手をつけてしまうと、大事なことでも後回しにしてしまう恐れがあります。
長所短所を知り活用しよう
獲得フォーカス、回避フォーカスは
- 与えられた課題の種類
- 自分の経験
- 年齢
によって変わってきます。
例えばスポーツは獲得フォーカス、勉強は回避フォーカスだったりします。
課題によって獲得、回避どちらの方がモチベーションが上がるのか点検してみましょう。
そして、課題を進めていって、途中で諦めたくなったら回避フォーカスについて思い出す。
課題をコツコツ進めて壁にぶつかったら、獲得フォーカスについて思い出してみましょう。