- 塾に行く必要はある?
- 塾はいつから行かせたら良いの?
こんな悩みにお答えします
この記事を読むと次のことがわかります。
- 塾で何を学ぶと良いかわかる
- 小学生4~5年生ごろから行くと良いことがわかる
この記事を書いている人はこんな人です。
私は塾を経営していて、心理学の研究で効果が出ている指導法を取り入れています。
開業2年目以降は、小学5年生から通いはじめた生徒は全員が成績上位15%以内に入っています。
しかも勉強一辺倒ではなく部活も一生懸命頑張る生徒ばかりでした。
塾で高める「メタ認知能力」
結論から言うと小学校4~5年生から塾に通い始めるのが一番良いと思います。
なぜなら、小学4~5年生ごろから発達する「メタ認知能力」を育てることができるからです。
「メタ認知能力」が高い生徒は、
- 集中力が高い
- ミスが少ない
- 継続する力がある
- 前向きな姿勢
という特徴があります。
子供の内面を育てることを目的にして塾に通わせることをお勧めします。
メタ認知能力とは
「メタ認知能力」とは心理学の用語で、自分自身の感情や能力について客観的に見て判断しコントロールすることができることです。
ざっくり説明すると「メタ認知能力」は勉強の面では「やる気」に深くかかるものです。
「メタ認知能力」を育てることで、これからの学校生活で勉強を前向きに取り組んでくれるようになります。
メタ認知能力の高い人の特徴
子供の場合について例を挙げていきます。
1.周囲の人への気配り
自分を含めた全体を客観的に見ることができます。
2.相手の立場に立って考える
客観的な視点で物事を考えることができます。
学校での友達との関係も良好になります。
3.計画を立てて計画通り進められる
自分自身の能力をよく理解しています。
夏休みの宿題を計画的に進められます。
塾でメタ認知能力を育てる理由
塾で小学校高学年から「メタ認知能力」を育て始めたほうが良い理由は、5つあります。
- 脳の成長
- 心の成長
- 学習内容の複雑化
- 成功体験が「メタ認知能力」を育てる
- 学校でメタ認知能力が育つかわからない
1.脳の成長
脳科学的に「メタ認知能力」をつかさどる場所は、8歳~15歳にかけて急激に成長すると論文で報告されています。
2.心の成長
心理学的に「メタ認知能力」の中でもやる気に関係のある
- 自分の能力の評価
- 有効な勉強法を選んで使う
- 自分の行動を反省し改善する
この3つは年齢が上がらないと発達しないことが研究により実証されています。
3.学習内容の複雑化
5年生ごろから学習内容が複雑化していきます。
勉強していく上でいろいろな失敗が出てくる時期になります。
失敗は自分の勉強法を振り返り「メタ認知能力」を育てるチャンスです。
4.成功体験が「メタ認知能力」を高める
なんとなく
- 学校に行く
- 先生の話を聞く
- 出された宿題をこなす
これだけでは「メタ認知能力」は育ちません。
取り組んだ勉強に対して、
- なぜうまくいったか
- なぜ間違ってしまったか
自分自身に問いかけていくことが必要です。
うまくいった成功体験は次への取り組みを強化してくれます。
成功体験を積み重ねていくことで「メタ認知能力」は育ちます。
時間をかけて積み重ねていく必要があるので、早い段階から意識的に育ててあげると良いです。
5.学校でメタ認知能力を鍛えられるかわからない
「メタ認知能力」は一人一人の内面の問題です。
一部学校では取り組みを強化しています。
話し合い授業といってこのような形式の授業をしています。
- 友達と話し合う
- 友達が自分の『もう一人の自分』の役割を果たす
- 会話を利用して振り返りができる
生徒本人に話し合い授業をすることで、何が期待できるか目的意識がないと効果は薄いです。
学校ごとの取り組みなのでやっていない学校がほとんどです。
家庭教師や個別指導の塾なら、このような内面についても指導する先生が多いです。
学校で教わることが難しいことを塾で学ぶという目的で通わせるとよいでしょう。
塾以外でメタ認知能力の育てたい
小学校から塾に通ったほうが良いのは分かったけど、お金もかかるし塾以外でなんとかならないかな?
という疑問にお答えします。
メタ認知能力を高める勉強法
①算数の宿題の場合
- 途中式を必ず書く(暗算禁止)
- 考えた過程を書き出す
振り返るために自分の考えを紙に書きだすことが大事です。
②一日の勉強の振り返り
- 良かったから続けていきたい点
- 悪かったから直したい点
必ず紙に書き出しましょう。
小学5年生を対象にしたメタ認知教育の論文では、
頭の中に自分だけの先生を作ろうという教え方をしていました。
頭の中の先生は自分を客観的にみる練習になります。
塾の選び方
このブログを見たら小学生のうちから通わせたくなった。
だけど近所の塾でいいのかな?少し不安・・・
そんな不安にお答えします。
入塾前の場合
子供の何を伸ばしてくれるのか入塾前の面談などで確認しましょう。
- やる気を出す方法
- 集中力をあげる方法
科目の知識ではなく、このような子供の内面の成長についてどう考えているか確認することが大事です。
メタ認知という心理学用語を知っているとなお良いです。
子供のやる気や集中力について調べて学んでいる先生なら知っているはずです。
私の場合調べ始めた初日で「メタ認知能力」という言葉に行き当たりました。
入塾後の場合
先生からの学習報告を利用しましょう。
- 今日は○○のような覚え方で覚えることができました。
- 今日は〇〇がうまくできていました。
のように塾の授業が終わってすぐに報告があれば、家でも会話して振り返りを手伝ってあげることができます。
授業後に報告がある塾なら会話を通じて「メタ認知能力」を育てることができます。
塾ではなく習い事で「メタ認知能力」を育てたい
他の習い事に行っているけどそこで「メタ認知能力」は鍛えられない?
勉強じゃないとダメ?
そんな疑問にお答えします。
- 自分を客観視する機会が豊富
- 成功と失敗がわかりやすい
このような習い事なら「メタ認知能力」は育ちやすいと思います。
- 水泳に通っている生徒
- 剣道をしている生徒
- サッカーのクラブチームに通っている生徒
などが私の経験から例として挙げられます。
塾と同じで先生次第となります。
スポーツはタイムや勝敗などで成功失敗がはっきりしやすいです。
その原因を日々の積み重ねに向けることができるなら「メタ認知能力」を育てられるでしょう。
反対に目先のタイムや勝負だけにこだわり、振り返りが無いようなら「メタ認知能力」は育ちません。
あくまでも内面の成長を重視しているところが良いです。
まとめ
塾に通わせるなら、メタ認知能力を育てる目的で通わせたほうが良いです。
メタ認知能力が高いと中学、高校と勉強の難易度が上がってもやる気を失わずに努力を継続できます。
メタ認知能力を育て始める年齢は小学4~5年生くらいからです。
メタ認知能力を育てるには自分自身の行動を客観的に振り返ることが必要です。
メタ認知能力を塾や習い事で育てられるかは先生次第です。
やる気や勉強法を調べるとすぐに出てくる言葉なので知っている先生も多いと思います。