ブログを書いている人はこんな人
私は塾を経営しています。
模擬試験をどう受けるかで本番で発揮できる力は大きく違ってきます。
受験本番は一発勝負なので自分の力を最大限に発揮したいですよね。
緊張せず自分のベストを尽くすには模擬試験のときに何を目的にするかが大切です。
第1志望に90%以上合格している塾の模擬試験を受けるときのアドバイスを共有します。
参考図書
樺沢紫苑著 いい緊張は能力を2倍にする
■結論
緊張を引き起こすノルアドレナリンという脳内物質を受け取るのが扁桃体です。
その扁桃体が活性化すれば、緊張し過ぎになってしまいます。
扁桃体はいくつか特徴があるのでそれを踏まえて準備をすれば、ほど良い緊張感で自分の持っている力をすべて発揮できる状態で臨むことができます。
- 模擬試験による準備
- イメージトレーニングによる準備
- ネガティブワードは使わない
受験本番で緊張しないためのイメージトレーニング(模擬試験の受け方)
扁桃体という部分は、『危険』や『不快』なことを素早く感じます。そしてすぐに逃げられるように一瞬で命令を出す働きをしています。
例えば
『私はあの人のことが嫌い』と聞いたとき、
『私はあの人のことが嫌い』のように『嫌い』だけに反応します。
一瞬で判断するため『嫌い』という部分だけを受け取ってしまうのです。
『嫌い』という言葉を受け取ったあと、扁桃体は今までの経験や知識をサーチして、これは『不快』なことと判断します。
そしてその『不快』な状況から逃れるために、ノルアドレナリンという脳内物質によって緊張を高め逃れようとします。
このノルアドレナリンが過度に分泌されると、『緊張しすぎ』て力が出せなくなってしまうのです。
受験本番ですべてを出し切る模擬試験の受け方
扁桃体が『危険』や『不快』な状態を受け取ると過去の経験や知識をサーチします。
そして集中と緊張を高めるノルアドレナリンが分泌されます。
受験本番という慣れない状況は『危険で不快な状態』と言えます。
そこで扁桃体の過去の経験や知識をサーチする特性を活用しましょう。
サーチしたときに、ありありと今の状況を思い出せると『以前経験したこと』と認識して『これは危険じゃない』と判断してくれます。
このありありと今の状況を思い出せるようにするために模擬試験を受けてみましょう。
模擬試験の役割は本番で緊張しすぎないための役割が一番大きいということです。
模擬試験の時にすべきこと
模擬試験で実際に練習して受験本番でありありと今の状況を思い出せるようにしておきましょう。
模擬試験は次の3つが特徴です。
- 受験と同じスケジュールで進行する
- 慣れない会場で受ける
- 本番に似せた問題である
受験と同じスケジュールで進行するので朝起きる時間も本番と同じにしよう
スケジュールは同じですが、受験本番の会場と、模擬試験の会場が違うので家を出る時間が違うかもしれません。
その時は受験本番のときと同じ時間に出かけるようにしましょう。そうなると朝起きる時間、前日寝る時間などもおなじように調整しなくてはなりません。
慣れない会場で受ける模擬試験を利用する方法
慣れない会場の問題点は次の3つに集約されます。
- いつもと違う場所
- 周りの人は知らない人だらけ
- どこに何があるかよくわからない
模擬試験は失敗してもいいものなので、『いつもと違う場所』『周りは知らない人だらけ』を思いっきり意識しましょう。
見える景色が違う、周りはしらない人だらけを経験することを目的にしてください。
『どこに何があるかわからない』は、一つ注意点があります。
それはトイレです。
トイレが混む可能性があるので、すぐ近くのトイレのほかに教員用などの混まなそうなトイレを探す練習をしておきましょう。
模擬試験の経験を利用してイメージトレーニングを行う
扁桃体は一瞬で判断するので現実とイメージを区別しません。
その特性を活用したのがイメージトレーニングです。
模擬試験で経験した、周りの知らなかった人、見慣れない景色をありありと思い浮かべてみましょう。細かく覚えていればよりリアルなイメージがわきます。
もし学校見学やオープンキャンパスに行っていれば、その景色も思い浮かべてみると良いです。
高校入試なら2月、大学受験なら1~2月の寒い時期です。
出来れば模擬試験も寒い時期を経験しておいてください。
視覚、聴覚、嗅覚、寒い暑いなどすべての感覚をフル活用してイメージすると効果的です。
寒い朝に家から出発して、いつもと違う道を通り、受験会場に到着する。
受験会場に到着したら、トイレの場所を確認して自分の席につく。
会場は以前来たときに見たことがある風景だ。
周りは知らない人だらけだけど、模擬試験も同じだった。
ということを具体的な映像を想像しながらイメージトレーニングをしましょう。
受験本番の事前準備でネガティブワードを使わない
イメージを思い浮かべてトレーニングをしているときにネガティブワードを使わないようにしましょう。
例えば、
この科目は苦手じゃなかったこの科目は苦手じゃなかった
このように苦手というイメージがついてしまいます。これは扁桃体が否定語を理解しないためです。
『緊張しない』『失敗しない』は禁句です。
『集中できた』『正解した』『合格した』のようなポジティブワードだけを使うようにしましょう。