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3つの脳内物質で勉強の集中力を高める方法

  • 2020年10月12日
  • 2020年10月28日
  • 集中力
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集中力に直接関係する物質は3つあります。

  • ドーパミン
  • エンドルフィン
  • ノルアドレナリン

これらはそれぞれ集中力や記憶力、やる気を高めてくれる勉強するときに頼もしい物質です。

これらの物質を自分でコントロールできればいつでも集中でき、やる気が高まると思いませんか?

この記事では3つの脳内物質を出す方法について解説します。

ドーパミン

ドーパミン

ドーパミンは『集中力』『記憶力』『やる気』にもかかわる脳内物質です。勉強をするうえではとても重要な物質なのでドーパミンをうまく出せるようにしていきましょう。

勉強に関してドーパミンはこの4つが重要です。

  • 体を動かす
  • 報酬への期待
  • 工夫
  • 睡眠不足を避ける

体を動かす

勉強で体を動かす?と思うかもしれません。

暗記するときに手を動かしたり音読するようにしてみましょう。

教科書をじっと見ているだけではドーパミンは出ません。

ドーパミンは記憶力を高める効果もあるので、書いたり声に出したりする方が効果的に勉強できるのです。

暗記しようと思って教科書をじーっとと見ていて眠くなってしまわないようにしましょう。

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報酬への期待

ドーパミンは報酬を期待するときに一番出ると言われています。

報酬は大きく分けて2つあります。

  • ご褒美(物質的)
  • 達成感(内面的)

どちらの報酬もGETする予感からドーパミンが出ます。ご褒美の場合は1回で終わってしまうかもしれません。金銭的にも負担がかかります。

ですので達成を予感する仕組みを作ることが長期的に見ると良いです。

あくまで達成を予感することが重要です。結果的に何かを達成してもドーパミンをたくさん出せません。

達成を予感するには『カレンダー』『計画』『todoリスト』を使うと良いです。

例えば、カレンダーに旅行に行く日を印しておけば、カレンダーを見たときに旅行のことを『予感』してワクワクしますよね。このワクワクが『達成の予感』です。

このようなワクワクを継続する仕組みを作ればドーパミンを操れるようになります。

勉強においては、『計画』や『todoリスト』がそれにあたります。

達成を予感する必要があるので、『これならできそう』と思えるように目標を細かく設定していきましょう。

例えば勉強を始めることに抵抗がある生徒の場合なら、次のように勉強を始めるまで細かく自分の行動目標を設定しましょう。

小さな目標を達成するたびに達成を感じて、次の行動の達成の予感からドーパミンが出て集中力とやる気が出てくるようになります。

  1. スマホをリビングの充電器にセットする
  2. 自分の部屋に行く
  3. 机に座る
  4. カバンから教科書とノートを出す
  5. 今日の復習内容を確認する
  6. 勉強開始!

計画とドーパミンの関係については次の記事でも解説しています。

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計画やtodoリストはあくまでも達成の予感が目的です。

計画やtodoリストに縛られる=義務感にならないように注意しましょう。

義務感を感じてしまうと、達成しても達成感を得ることができなくなってしまいます。やる気が出ずに継続することができなくなってしまいます。

計画通りにいかなかったときはきれいさっぱり忘れて次に向けて頑張りましょう。

工夫

ドーパミンは達成感を得ると、さらなる達成感を求めてより難しい目標を求めます。そのときは少し工夫することで達成感を得ることができます。

『自分はこんな工夫をして達成したぞ!』

こう感じることができればドーパミンは出るのです。工夫をしていくうちにドーパミンが作用して勉強も楽しくなってきます。

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勉強で集中できた女の子

睡眠不足を避ける

徹夜の状態はドーパミンが一時的に多く出ると言われています。

しかし、分泌されたドーパミンを受け取る側が弱っていて受け取ることができないとされています。

そのため睡眠不足の状態でドーパミンを出す取り組みをしても意味がありません。

睡眠は時間と質の両方が必要です。

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ドーパミンを抑制する物質GABA

集中力や記憶力、やる気を高めてくれるドーパミンですが、ドーパミンを抑制する物質があります。

ドーパミンというのは快感を感じさせる役割もあります。ドーパミンを過剰に消費してしまうと、幻覚や幻聴が生じるようになり精神病によく似た症状が出てきます。

ドーパミンは覚醒剤ととてもよく似た構造を持つので過剰な分泌は危険なのです。それを抑制するためにGABAという物質が分泌されます。

そのためドーパミンのみによる集中は一定以上は続かないようになっています。

長い時間集中するには、次に紹介するエンドルフィンが必要になってきます。

 

エンドルフィン

エンドルフィン

エンドルフィンという物質は『多幸感』を感じさせてくれる物質です。

  • おいしいものを食べる
  • ペットとスキンシップする
  • お風呂にゆっくり入る

『幸せだなぁ』とかんじるときはエンドルフィンが出ています。

勉強でのエンドルフィンの役割はドーパミンと同じように集中力や記憶力、やる気を高めてくれます。

ドーパミンとの大きな違いは、エンドルフィンは抑制物質GABAをおさえる役割もあるのです。

ドーパミンは一定以上分泌されるとGABAによって抑制されてしまうのですが、それをエンドルフィンは抑えてしまうのです。

ドーパミンによる集中⇒GABAによる抑制⇒エンドルフィンによって集中力が限界突破!

この流れができると一つのことに没頭できるようになります。

エンドルフィンが作用している代表的な例として『ランナーズハイ』と呼ばれる状態があげられます。

マラソンをしている人は長い距離を走って少しずつ苦しくなっても、それを我慢して走り続けることで、ある時点から逆に快感が生じるということがわかっています。

勉強でエンドルフィンを出す方法 

始めに述べたようにエンドルフィンは、『幸せだなぁ』と感じると出ます。しかし勉強をしていて『幸せだなぁ』と感じるのは難しいですよね。

そのため、勉強で『ランナーズハイ』の状態を作っていくようにします。

マラソンのように苦しさを乗り越えるわけではないので安心してください。

ドーパミンを出すときに『計画』や『todoリスト』を使って達成を感じていました。

計画やtodoリストをそのまま続けていきましょう。そしてある程度続けたら、自分の立てた計画表やtodoリストを見返してみてください。

全部達成できた!自分はなんてすごい人なんだ!と思ったときエンドルフィンが出ます。(『自分はすごい!』って声に出しちゃいましょう! )

エンドルフィンが出るとドーパミンによる集中よりも長時間集中が続きます。

何時間も勉強できている人はこのエンドルフィンをうまく出しているのです。

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勉強で集中できた女の子

 

ドーパミン&エンドルフィンで集中するときの注意点

計画やtodoで達成感を得ながら勉強を進めていくとどんどん集中できて勉強がはかどります。しかしこの達成感は注意が必要です。

それは『頑張ったんだから少しぐらいサボってもいいよね』と思ってしまうことです。

これはモラルライセンシングという心理現象で、対策をしないと避けられません。

  • なぜ勉強を頑張ったのか問いかける
  • 明日、明後日とサボりが続くと考える
  • 自分で勉強をサボる日をつくる

このようにモラルライセンシングが起きない仕掛けを作っておきましょう。

なぜモラルライセンシングが起きるかとその対策を詳しく解説しています。

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ノルアドレナリン

ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは他の2つの物質と同じように集中力、記憶力を高め、注意力も高まります。

ノルアドレナリンは恐怖や不快、緊張を感じたときに出る物質です。

例えば、授業中に先生に聞かれたとき少し緊張しますよね。

教室の席順で後ろの席はリラックスできるけど前の席になると先生が近いので少し緊張しますよね。

これがノルアドレナリンが出ている状態です。

人も動物の一種類なので、追い込まれたときに集中力を発揮するようにできています。その集中力の源がノルアドレナリンです。

ノルアドレナリンは次の2つの場面で出ます。

  • 本番での緊張
  • 締め切り

本番での緊張

『緊張感を味方につける』

これは理にかなった能力の発揮の仕方です。

緊張するとノルアドレナリンが出て集中力が増し注意力も高まるので能力が向上します。

受験本番でも緊張を味方につけることが合格には必要です。

このノルアドレナリンは緊張すると出るので本番は必ず出ています。

しかしノルアドレナリンが出過ぎたり、あまり出なかったりすると集中できず能力が上がりません。

  • 頭が真っ白になる・・・ノルアドレナリンが出過ぎ
  • 周りの人が気になる・・・ノルアドレナリンがあまり出ていない

本番以外でも、授業中に周りの人や、周囲の音が気になる場合はノルアドレナリンの分泌量が少ないです。

『緊張感を持ちなさい』というのはノルアドレナリンを適切に出して集中しなさいということなのです。

テストで緊張したときの対処法を記事にしているので読んでみて下さい。

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模擬試験の受け方を例に解説している記事も読んでみて下さい。

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締め切り

時間の締め切りが緊張感を生み出します。

『9時まで勉強して50個の漢字を絶対に覚える』というようにいつまでどのくらいまで達成するのか目標を決めましょう。

9時の締め切り時間が迫ってくるほどノルアドレナリンが出てきて集中することができます。

締め切り集中法の注意点

この締め切りを意識する方法はとても効果的で、勉強以外にも様々な場面で使われています。

しかし注意点があります。

それは『慣れ』です。

ノルアドレナリンは恐怖を感じたときにすぐに逃げるために分泌してきた物質です。

それが恐怖でないと分かってしまうと出なくなってしまいます。

本当に大事なときに締め切りを設定して集中するようにしましょう。

毎年8月31日に夏休みの宿題をやるなんてもってのほかです!

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ノルアドレナリンは集中できますが、注意点があるので気をつけながら使いこなしていきましょう。

 

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