- あっちの塾の先生は楽しいみたい
- こっちの塾の先生は厳しいみたい
- 遠くの塾は成績のいい子が通っているみたい
どこの塾に通わせようかな。
この記事では塾の選び方の基準の一つを解説します。
選ぶ基準はたくさんあると思うので迷いますよね。
その助けになる記事です。
ブログを書いている人はこんな人
私は塾を経営していて、楽しい授業や、やる気の出る授業について勉強し、それを実践してきました。そのおかげで生徒の合格実績が向上しました。
開業2年目以降は9割の生徒が第1志望を合格しています。
この記事では
- やる気になるために必要なこと
- 塾でやる気や楽しさにつながる指導をしているか
の基準について解説します。参考にしていただければ幸いです。
参考図書はアーリック・ボーサー著 『Learn Better』(アメリカamazon2017年ベストサイエンス書)です。
ウインドウズを作ったビルゲイツさんが4000万ドル(42億円)をかけて10万人の学生がかかわる大規模なMET(効果的な教育の指標)研究を行いました。
その結果、
- ほとんどの教育者は学生に『自分なりの考えを作ること』を考えさせていない
- 学生も『勉強に対して価値』を見出すことをしていない
という結果が出ました。
成果が上がった教師と学生は
教師が
- 『勉強圧力』勉強に励むように声をかける
- 『学習支援』やる気を出すような声をかける
この2つの度合いが高かったのです。
普通のことようにも見えますが、もちろん『がんばれ』などの声掛けだけではありません。
この2つの内容を詳しく解説していきます。
またこの2つからどのように塾を選ぶと良いか解説します。
塾が行う勉強に励むような声かけ(目標設定)
ノーベル物理学賞を受賞したカール・ワイマンという人は、教師を理解や判断、論理を鍛える『認知力のコーチ』と考えるべきだと言います。
教師という言葉が単に知識や情報を伝授する人だと思われていることが問題であると言っているのです。
スポーツのコーチのように『できるようになることを手助け』することのほうが必要であると言っています。
勉強ができるように手助けするとは
学ぶことに対して、生徒一人一人にちょうどいいサイズに学ぶ要素を分けてあげることです。
生徒ごとのやる気や理解力に応じて一つの範囲をどのくらいのペースで進めるか計画を立てアドバイスするということです。
計画の立て方しだいで達成感や楽しさを感じられます。
詳しい内容はこの記事を読んでください。
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塾の『学習支援』によって勉強のやる気を引き出す
この記事の参考図書『LearnBetter』ではやる気の式があります。
モチベーションコスト(努力の量)<期待感(自己効力感)+学ぶ価値
努力の量よりも『期待感』と『学ぶ価値』が上回っていればやる気が出るということです。
期待感は自己効力感とも言い、やる気はもとより自分らしく人生を歩んでいくために必要な要素です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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学ぶ価値というのは学ぶ対象(例えば数学など)に対して
- 学ぶ意味があるのか
- その知識に価値があるのか
自分自身が見い出すことができているかということです。
周りの人はあくまでも手伝いをするだけで本人が価値を見出さなければなりません。
義務教育で学ぶ価値とは
国語、数学、英語、理科、社会たくさんの知識があります。
もちろん将来どこかで何かの役に立つ知識であることは間違いないです。
ただ役に立たない知識がたくさんあることもまた事実だと思います。
さらに言えば単なる知識であればGoogle先生のほうが詳しく教えてくれます。
子供も当然それを知っているので勉強の内容に対して価値を見出せないのです。
学校の勉強というのは知識を学ぶのではなく、学ぶ過程において
- どのように覚えるのか
- やる気を出すには
- 楽しんで物事をこなすには
勉強以外にも趣味や今後の人生に生かせる財産を学ぶ価値にすると良いです。
理想的な教師と生徒の関係とは
学ぶ価値を教師(コーチ)と共有できれば、学校や塾での学びというのは最大化されます。
教師が成長重視の価値観でも生徒がそうでなければ伸びませんし、
逆に生徒は成長重視でも教師が勉強の内容ばかりアドバイスしても伸びないということです。
塾を選ぶ際に気をつけたいこと
塾を選ぶ前に
親子の間で『学ぶ価値』について話し合いをしましょう。
価値についての考え方をはっきりさせて親子で共有しましょう。
生徒本人が『学ぶ価値』について考えていれば、勉強の効果が上がるのは前の章で述べた通りです。
塾への問い合わせ
ホームページや電話で問い合わせをすると思います。
その時に自分たちが求めるものが何かを伝えられると良いです。
塾には『問い合わせマニュアル』があるので簡単な質問では、あやふやにしたり話題を変えたりしてかわされてしまいます。
具体的にどんな
- やる気を出す方法
- 覚える方法
教えてくれる内容について具体的に質問したほうが良いでしょう。
問い合わせの会話例
Q勉強の進み方は一人一人違うのですか?
Aハイ 生徒の性格や理解度によって変えています。
Q大きい集団指導の塾だと同じ進め方していますが、進み方を変える理由はありますか?
A・・・詳しくは教室でお話ししますので・・・
という形でもっと具体的に質問すると良いです。
マニュアル対応だと具体的な話はできません。マニュアルでは教室に来させることがゴールだからです。
きちんと信念をもっている先生なら電話でも答えてくれます。
他にも
Qなかなか勉強のやる気が出ないのですが
A〇〇塾では△△のような方法でやる気を引き出します。
Q△△をするのはどういった効果を狙っているのですか?
A・・・詳しくは教室でお話ししますので・・・
学校や塾では『進め方』『やる気の出し方』について、さまざまな取り組みをしています。
その取り組みを考えた人は、科学的な根拠があって作ったと思います。
ただそれを実践する先生がその根拠まで理解していなければ効果はありません。
教える先生次第ということです。
塾での面談と体験授業
塾ナビなどでいろいろな塾に資料請求して片っ端から面談と体験授業を申し込む方がいらっしゃいます。
これはあまりやらない方がいいと思います。
理由は子供のやる気です。
口では何と言っていても新しい環境というのはワクワクするものです。
- 自分の成績が上がるかもしれない
- 勉強の仕方を教わることができる
などの期待感からワクワクします。
そしてそのワクワクが達成されると達成感や楽しさを感じ、次のやる気につながります。
複数の塾で面談と体験授業のはしごをしてしまうと、子供が面談慣れ、体験授業慣れしてしまい、ワクワクが薄れます。
そうするとやる気の出る状態を逃してしまうことになります。
そのため前段階の問い合わせの時点で保護者の方が、塾を絞り込んでしまったほうが良いです。
また絞り込むために親子で『学ぶ価値』について話し合ったほうが良いのです。
塾選びまとめ
成果の上がる教師のしていることは
- 生徒ごとに目標を細かく分けて設定する
- 生徒と学ぶ価値が一致している
学ぶ価値とは生徒本人が勉強することで何を得るか理解し納得していること
- 覚え方
- やる気の出し方
- 楽しく物事を進める方法
将来の財産になるものを学ぶ価値にすることが望ましい
塾を選ぶ際は
- 親子で学ぶ価値について話し合い明確にしておく
- 目標設定や学ぶ価値について具体的な狙いや根拠を質問すると良い
- 面談や体験授業は受けすぎるとやる気が出なくなる