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アリストテレスの四原因説から物事の本質をつかむ分解思考を学ぼう

  • 2021年1月26日
  • 2021年1月27日
  • 社会科
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高校社会の倫理に登場する哲学者の思考法を学ぶシリーズです。

古代から哲学者と言われる人たちは、論理的思考によって物事の本質について考えを深め、新しい考えを生み出してきました。

現代のビジネスの現場でも、様々な情報を組み合わせ、消費者の課題を解決する新しいものを生み出すことで、差別化された商品やサービスを生み出しています。

このような思考法は、学校では直接教えてくれません。しかし身につけたほうが良い思考法です。そのためこのブログ記事で共有いたします。

この記事では万学の祖といわれる古代ギリシャの哲学者アリストテレスを紹介します。アリストテレスの思考から学ぶことはたくさんありますが、今回は課題の分解思考を学んでいきましょう。

アリストテレス

アリストテレス

アリストテレス(前384年 – 前322年)は古代ギリシャの哲学者です。アリストテレスの師匠が哲学者のプラトン、プラトンの師匠がソクラテスです。

ソクラテス→プラトン→アリストテレスの豪華リレーで、古代ギリシャ哲学は黄金時代を迎えます。

ソクラテスやプラトンの思考法については関連記事を読んでみてください。

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ソクラテス

 

古代ギリシャ哲学の始まりはタレスと言われています。タレスの思考法も関連記事を読んでみてください。

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タレス

万学の祖

アリストテレスは万学の祖と言われます。

万の学問の祖という意味です。すごいですよね。

万学の祖と言われた理由

当時の学問は哲学という一言で片付けられていましたが、哲学を細分化して、論理を学ぶから論理学、政治を学ぶから政治学のように学問の分野を一つ一つ分けました。現代まで続く、あらゆる学問の基礎を作ったことで、万学の祖と言わるようになりました。

アリストテレスは学問を大きく4つに分けました。

  • 論理学・・・以下の3つの学問で成果を出すための道具
  • 理論・・・自然学(第2哲学)形而上学(第1哲学)
  • 実践・・・倫理学、政治学など
  • 制作・・・詩学など

 

現代まで続く分類ができたのは学問の本質をつかんだから

アリストテレスは哲学と一言で片付けられていたものを分類しました。そして現在の学問のほとんどがアリストテレスの分類した範囲に収まっているのです。

なぜ現代まで続く分類ができたかというと、アリストテレスが哲学を分けるときに、哲学を4つの視点から考え、学問の本質をつかむことができたためです。

次の章では、アリストテレスが本質をつかむために使う4つの視点について解説します。

本質を理解する四原因説

アリストテレスは、物事を生み出す原因や根拠を次の4つに分けました。これを四原因説といいます。

  • 質料因 何でできているか
  • 形相因 どのような形か
  • 作用因 どうやってできたか
  • 目的因 どのような目的か

アリストテレスは哲学を分けるときに、まず論理学、理論、実践、制作に分けています。

実践をもっと分けると倫理学と政治学に分かれます

  • 倫理学・・・個人の規範や正義を学ぶ
  • 政治学・・・国家の規範や正義を学ぶ

のように実践を誰のために学ぶかで分けたりしていました。

哲学→実践→倫理学のように繰り返し分解することで、哲学とひとまとめに言われていた学問を、何を学ぶのか明確にして分類することができたのです。

ラーメンの例

この四原因は他にもさまざまな場面で使うことができます。

ラーメンを例にするとこのようになります。

  • 質量因 麺、スープなどの材料
  • 形相因 どんぶりに麺とスープが入ったラーメン
  • 作用因 調理して作った
  • 目的因 人に食べられる

このようにラーメンがどのように成り立っているか分解することができます。

 

四原因説で分解する活用例

ラーメンの分解をしてみましたが、分解しただけではなぜ分解する必要があるかわからないので、分解をどのように活用するか例をあげます。

まずは一般的なラーメン

  • 質量因 麺、スープなどの材料
  • 形相因 どんぶりに麺とスープが入ったラーメン
  • 作用因 調理して作った
  • 目的因 人に食べられる

目的因の「人に食べられる」の部分を「どんな人に食べられるか」考えることで質量因や形相因を変える必要性が出てきます。

 

  • 質量因 しらたき、スープなどの材料
  • 形相因 どんぶりにしらたきとスープが入ったラーメン
  • 作用因 調理して作った
  • 目的因 ダイエットしたい人に食べられる

このように目的因がダイエットしたい人なら質量因を麺からしらたきに変えると良いのではないでしょうか?

 

  • 質量因 麺、スープなどの材料
  • 形相因 おしゃれな器に麺とスープが入ったラーメン
  • 作用因 調理して作った
  • 目的因 インスタ映えしたい人に食べられる

インスタ映えを狙うなら形相因をどんぶりからおしゃれな器に変えると良いですよね。

 

  • 質量因 麺、スープなどの材料
  • 形相因 どんぶりに麺とスープが入ったラーメン
  • 作用因 セントラルキッチンで大量に調理して作った
  • 目的因 節約したい人に食べられる

節約したい人なら、チェーン店のラーメンのようにセントラルキッチンで大量生産されたものを食べることになるでしょう。

このような分解は商品開発やマーケティングで使われます。

ラーメン屋さんを始めようとしたときに、どんなラーメンで勝負するか考えます。まずどんな人に食べてもらうか(目的因)を考えることによって、質料因、形相因、作用因をどのように変えていけばよいかわかるようになっています。

 

分解する方法(切り口)はいろいろありますが、紀元前に活躍した哲学者アリストテレスが考えた四原因は、今でもわかりやすく使いやすいです。

 

日々の生活でも課題があるなら、まずは四原因の切り口で課題を分解して一つずつ分析してみましょう。

 

まとめ

アリストテレスは哲学と言われたいた学問を分けました。その分類は現代まで続いており、それら学問の基礎を作ったアリストテレスは万学の祖と言われています。

アリストテレスの分ける方法は四原因説と言われていて次の4つです。

  • 質料因 何でできているか
  • 形相因 どのような形か
  • 作用因 どうやってできたか
  • 目的因 どのような目的か

例えばラーメンなら次のようになります。

  • 質量因 麺、スープなどの材料
  • 形相因 どんぶりに麺とスープが入ったラーメン
  • 作用因 調理して作った
  • 目的因 人に食べられる

目的因をもっと細かく「〇〇な人に食べられる」にすることで質料因や形相因、作用因の何を変えればよいか考えることができます

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