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コンセプトマップで勉強しよう

  • 2020年9月10日
  • 2020年10月15日
  • 書く力
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アウトプットの手法としてコンセプトマップという学習方法があります。
記述問題が苦手、たくさん勉強しても点数が上がらない人はコンセプトマップを試してみてください

 

私が教えている塾では、何を理解していて何を理解していないか自分で発見するためにコンセプトマップの勉強法を導入しています。

問題に出てくる言葉はわかるけど問題は解けないという生徒はコンセプトマップを作ってみることをお勧めします。

理科や社会の記述問題にも使えるのでこの記事で紹介します。

 

コンセプトマップで勉強しよう

コンセプトマップで勉強しよう

学校の授業を聞いたり、教科書を読んだりして知識をインプットしたら、書いたり話したりしてアウトプットします。

アウトプットには様々な方法がありますが、コンセプトマップは理解を深めたり、記述問題に強くなったりとメリットのあるアウトプットの方法なのでこの記事で紹介します。

コンセプトマップとは

コンセプトマップとは概念地図法とも呼ばれているものです。

アメリカ屈指の名門校であるコーネル大学のノヴァクらが開発したもので、知っている言葉や単語の関係を図にして視覚化したものです。言葉と言葉を矢印でつなげていきます。上から下にわかれて階層化していくのが基本的な作りです。

概念地図法は、コーネル大学のジョセフ・D・ノヴァクらが1970年代に開発したもので、学生の科学的知識を表現する手段として考案されたものであった。その後、各種教育のツールとして使われ、同時に個人やチームの専門知識の表現方法として、教育だけでなく、企業や政府でも使われるようになっていった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』概念地図より

 

コンセプトマップのメリット

コンセプトマップで学習するメリットは3つです。

  1. 覚えた言葉どうしのつながりがわかる
  2. 覚えたい範囲の全体像が分かる
  3. 自分の言葉で説明できるようになる

一つずつ解説していきます。

 

①覚えた言葉どうしのつながりがわかる

勉強していて単語だけ覚えていても使いこなすことはできません。

例えば、コンセプトマップで理科の範囲をまとめようとしたときに、熱分解炭酸水素ナトリウム二酸化炭素という単語だけを覚えていても記述問題になったら何も書けないですよね。

1つの物質が2つ以上の物質に分かれることを分解という。分解には2種類あり、熱分解、電気分解がある。
炭酸水素ナトリウム熱分解すると、炭酸ナトリウム+二酸化炭素に分解される

このように単語をつなぐ言葉が無ければ理解したとは言いません。

自分が言葉だけを知っているのか、それともつながりまで理解しているのかをマップにして視覚でわかるようにするのがコンセプトマップです。

 

②覚えたい範囲の全体像がわかる

記憶の海から様々な単語を出してマップを作成していると、きちんと単語がつながっていないものや全体像を把握できていないことがわかります。

先ほどのコンセプトマップで理科をまとめようとした例の場合なら

1つの物質が2つ以上の物質に分かれることを分解という。分解には2種類あり、熱分解電気分解がある。
炭酸水素ナトリウム熱分解すると、炭酸ナトリウム二酸化炭素に分解される

熱分解だけ知っていても、その上位に分解というものがあり、分解には熱分解と電気分解の2つがあることがわかれば全体像がつかめます。

炭酸水素ナトリウムの分解についても炭酸ナトリウムのことを忘れていたということに気づくことができます。

覚えたい範囲がどんな単語を使いどんなつながりがあるかを視覚で把握できるので覚えていないものや全体像を容易につかむことができます。

 

③自分の言葉で説明できるようになる

マップを作っていく過程で、単語どうしのつながりを自分の言葉で表現できるようになります。

自分の言葉で説明するというのは、頭の中の理解しているだけではできません。言語化することが必要です。マップを作るときに単語を理由をつけてつなげることで言語化を簡単に行うことができます。

理科や社会の記述問題は自分の言葉で説明する必要があります。

記述問題が苦手な場合は、コンセプトマップで理科や社会をまとめておくと効果が期待できます。

 

コンセプトマップの作り方

コンセプトマップの作り方

コンセプトマップを使って勉強するとき、最終目標はコンセプトマップの完成です。

しかし完成させることが目的ではないです。

この章では次の3つを解説します。

  • コンセプトマップで学習するときの目的
  • コンセプトマップを作るときの注意点
  • コンセプトマップの具体的な作り方

目的がずれていると学習効果がないのできちんと目的をもってコンセプトマップを作成しましょう。

 

コンセプトマップで学習するときの目的

コンセプトマップで知っていること知らないことを確認することです。

『知らないこともあるはず』という前提で進めましょう。はじめから完璧なマップはできないと思っておけば、自分が何を知らないのか発見しようという気持ちで取り組むことができます。

 

コンセプトマップを作るときの注意点

①学習範囲を決める

範囲は明確に決めておきましょう。

あれもこれもと広げてしまうと収拾がつかなくなります。

自分がどの範囲のことを確認したいのか目的をもってマップを作ることが一番大事です。

 

②とりあえず作ってみる

知らない部分が無いか確認するので最初から完璧なマップができると思ってはいけません

重要だと思う単語を1つ書いてみて、そこから関連する単語を理由をつけてつなげてみましょう。

 

③不足しているところを確認(友達、先生、自分で)

一度かけるところまで書いてみたら、不足が無いか確認しましょう。

友達同士で見せあっても良いですし、先生に確認してもらうのも良いです。

自分で教科書を見ながら確認するのも良いです。

不足しているところがあなたが覚えるべきところです。

 

④完璧なマップが作れたらその範囲はもう大丈夫です

マップが完成したらその範囲で学ぶことはありません。もうあなたは自分の言葉でその範囲について説明することができるようになっています。

 

コンセプトマップの具体的な作り方

『とりあえずコンセプトマップを作る』ということを注意点として挙げたので『とりあえず作る』にはどのような手順で進めれば良いか解説します。

①重要だと思う言葉を書き出す

まずは単語を書き出します。

たくさんでも良いですし、『②単語どうしをつなぐ』ときに思い出したら単語を追加してもかまいません。

たくさんの単語を出すときはブレインストーミングという方法もあります。

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②単語どうしをつなぐ

単語と単語をつなげます。

まずは自分の知っている言葉でつなげてみましょう。

つなげるときは理由をつけましょう。理由が一番大切です。

例えば、徳川家康石田三成という人物名をつなげるなら

徳川家康は関ヶ原の戦いで石田三成を破った

関ヶ原の戦いというキーワードでつなげることができます。

関ヶ原の戦いというキーワードからまたつなげることができる言葉がないか考えてどんどん言葉をつなげていきましょう。

関ヶ原の戦いで勝利した徳川家康は江戸幕府を開いた

江戸幕府という言葉が出てきますよね。こんな感じでどんどんつなげていってみてください。

③教科書を見て不足が無いか確認する

書き終わったら教科書を確認してみましょう。

教科書を読むときは『マップを完成させるために足りないものを探そう』と思って読んでみてください。

教科書というのは目的を持たずに読むと得るものが少ないです。探し読みすることが教科書をうまく使うコツです。

④不足部分をマップに書き込む

ただ書き込むだけだと覚えないので赤ペンで書くなど工夫しましょう。

赤ペンで書いておけば、自分はまだここが理解できていないんだということが一目でわかります。

わからないところが一通り出そろったら覚えていくだけです。

マップを書いたからと言って覚えることはできません。あくまでも知っていること知らないことをはっきりさせることがマップの役割です。

 

コンセプトマップの例

ここでは実際に塾で教えている生徒のコンセプトマップを例としてあげます。

書き方は自由です。ツリー形式にしないといけないとか、〇〇しないといけないとかは考えずに、自分がいま知っていることをどんどん書いて、わからないところを調べられるようにしましょう。

前の章までに解説した目的をきちんと理解して取り組めば大丈夫です。

コンセプトマップ 理科

コンセプトマップ 社会

社会はまだ写真をとっていないのでコンセプトマップの作り方を教えるときに例に出す画像を貼っておきます。

 

このように自分の知っていることをマップにすると自分の頭の中身がわかります。

知っていること、知らないことというのは案外、自分では理解できていません。

コンセプトマップはその助けになります。

ぜひ試してみてください。

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