この記事を読んでわかること
- 寝ているつもりでも無自覚に睡眠不足になっている可能性があることがわかります。
- 睡眠不足を解消するには睡眠の量と質が必要です。
- 睡眠の質を上げるための3つの注意点がわかります。
ブログを書いている人はこんな人
私は塾を経営しています。
中学生は毎年7月に部活を引退して本格的に受験勉強に突入します。
先生の話すことを聞いても成績があがらない生徒もいます。そのほとんどは生活に問題があります。
その中でも睡眠は記憶の定着や勉強への集中力のために必要です。
この記事では睡眠不足と良い睡眠をとるために必要なことを共有していきます。
参考図書及び資料
- 西野 精治 著 スタンフォード式 最高の睡眠
- マシュー・ウォーカー (著), 桜田 直美 (訳) 睡眠こそ最強の解決策である
- 樺沢 紫苑 著 精神科医が教える ストレスフリー超大全
- 健康づくりのための睡眠指針2014 厚生労働省健康局
■結論
- 日中眠く感じるのは寝不足
- 眠く感じなくてもマイクロスリープというごく短時間の睡眠をしている場合がある
- 寝不足は意志や自覚ではなく生活習慣を見直すことが必要
- 睡眠は量と質が必要
- 6つの注意点から睡眠の質を上げる習慣を作る
【高校受験】良い睡眠をしなければ勉強しても合格できない(かもしれない)
勉強において睡眠は記憶を定着させるという重要な役割があります。その他にも睡眠不足は認知能力を低下させ、集中力や記憶力が低下します。
どんなにわかりやすい先生の話を聞いたとしても、良い睡眠をとっていなければ理解できずに成績も上がりません。
睡眠不足からくる『眠くて集中できない状態』にもレベルがあります。
多くの人は授業中も寝てしまったり、ウトウトしてしまうことをイメージしますが、本人も気づかないレベルで睡眠してしまう『マイクロスリープ』という睡眠状態もあります。
マイクロスリープ
マイクロスリープ(英: Microsleep)とは、短ければ数分の一秒、長くても30秒程度睡眠状態に陥ることを指す
マイクロスリープは、睡眠不足・精神的疲労・抑鬱・睡眠時無呼吸症候群・低酸素症・ナルコレプシー・過眠症といったものが原因であることが多い。睡眠不足が原因の場合は予兆なく突然マイクロスリープに陥ることがある。運転中や重機の操縦中など不断の注意を必要とする状況でマイクロスリープ症状が発現すると非常に危険である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』マイクロスリープより
マイクロスリープは脳を守る防御反応と言われています。
マイクロスリープは周りの人はもちろん、本人ですら眠っていることに気づかない短い時間の睡眠なのです。
自分自身は十分眠ったと思っていても、実は自分の気づかないレベルでマイクロスリープで睡眠状態になってしまい、授業に集中できないこともあるのです。
学校や塾の先生の話を聞いても、なかなか理解できない場合は、マイクロスリープを疑い、睡眠不足を解決する習慣を試してみましょう。
授業中のウトウトからマイクロスリープまでさまざまな睡眠があります。睡眠不足は本人の意志力や自覚では解決できません。
睡眠に対する知識をもち、生活習慣を見直すしかありません。
睡眠のことをよく知って『良い睡眠』をとる習慣を作りましょう。
良い習慣、良い睡眠が勉強の集中力を高め、第一志望合格につながっていきます。
正常な集中力で受験勉強をするには睡眠の量と質が大切
睡眠には量と質があります。
量は『睡眠時間』です。
こちらは意識している人も多いですよね。大人で7時間前後が良いとされています。
睡眠時間は長くても短くても生活習慣病にかかりやすくなり、寿命も短くなると言われています。
ただし、適正な睡眠時間というのは年齢差、個人差、季節差さまざまな要因がからみます。日中に眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番よいでしょう。
朝すっきり目覚めて、学校に行っている間も眠くならず、夜になったら自然と眠くなるという生活サイクルができていれば大丈夫です。
受験生が大事にしないといけないのは『睡眠の質』
睡眠の質が悪いと何時間寝ても朝なかなか起きることができなかったり、起きてもぼーっとしてしまいます。
たくさん寝ているはずなのに、学校で眠くなったら『睡眠の質』を改善する必要があります。
睡眠の質が悪ければ、何時間寝ようとも睡眠不足のような状態になってしまうのです。
睡眠の質を上げるために睡眠のゴールデンタイムを意識する
睡眠にはレム睡眠(浅い睡眠)とノンレム睡眠(深い睡眠)があります。
90分周期で浅い眠りと深い眠りを繰り返すと言われています。
このなかで一番大事なのが、眠りについて初めに訪れるノンレム睡眠(深い睡眠)です。
最初の深い睡眠で大切なことをたくさん行っています。代表的なものは次の3つです。
- 成長ホルモンが最も多く分泌され、細胞を修復し成長させます。
- 最初の深い睡眠で嫌な記憶を消去し、その後に来る浅い睡眠でエピソード記憶を固定します。
- 脳の老廃物を排出してすっきりさせます。老廃物をきれいに排出しなければ、長期的に脳にダメージが蓄積します。
つまり睡眠のゴールデンタイム=最初の深い睡眠をきちんととることが睡眠の質を上げることにつながるのです。
睡眠のゴールデンタイムを邪魔する要素がいくつかあるので、思い当たるものがあれば生活習慣を見直してみましょう。
良い睡眠をとる習慣を作って受験勉強に集中しよう
就寝2時間前で気をつけたいことは次の6つです。
詳しくは中学生から高校生の睡眠時間は何時間が理想?の記事で解説しています。
いつも眠いんだけど睡眠時間は何時間取れば良いの?睡眠不足が悪い事はわかるけど具体的に何が悪いの? こんな疑問にお答えします。 この記事を読んでわかること 理想の睡眠時間は人それぞれということがわかります。1[…]
かいつまんで説明します。
成長ホルモン分泌の黄金時間である22時には寝る
睡眠の質と量を両立するには22時~23時ごろには寝て睡眠のゴールデンタイムをきちんととるようにしましょう。
土日も学校の日と同じ時間に起きて寝る
土日に寝だめをしようとすると体内時計が狂い逆に睡眠の質が悪くなります。
土日も同じ生活リズムを心がけましょう。
学校から帰って仮眠しない
仮眠が良いとされるのは昼頃の話です。学校が終わる時間では遅すぎます。
夜に眠くなくなってしまうので学校から帰って仮眠することはやめましょう。
スマホはリビングで充電して寝室には持ち込まない
スマホやテレビが発するブルーライトは体内時計に影響を与えます。
具体的にはブルーライトを浴びると、脳は陽の光と勘違いして眠る時間じゃないと思ってしまうのです。
そのため寝る前にブルーライトを浴びると睡眠の質が下がります。
お風呂に入って体温を上げる
人は眠る前に一度体温が上がり、そのあと徐々に下がっていきます。
初めから低い状態だと眠りにつきにくくなり睡眠の質を下げます。
お風呂に入って血流をよくして体の奥から体温を上げておくと睡眠の質が上がります。
ゲームをしない
自律神経には交感神経、副交感神経があります。
交感神経は昼の神経で血圧が上がり興奮状態になります。
副交感神経はリラックスした状態です。寝ているときも副交感神経が優位になっています。
ゲームは興奮作用があるので交感神経が優位になってしまいます。そのため眠りにつきづらくなってしまいます。