ブログを書いている人はこんな人
私は塾を経営して多くの生徒を見てきました。
読書感想文が嫌いな生徒は多いですね。原因は興味がないのに読む量が多いことです。
課題図書として本1冊きめられちゃうんですよね。
1年かけて教科書1冊進めるわりには夏休み中に1冊読みなさいって意味わかんないですよね。
苦手な生徒には1冊をすみからすみまで読まないように教えています。
本を読むときは目的を持つことの重要性を共有します。
■結論
読書感想文を書くときは『自分は何を得たか』を書きましょう。
そのためにはまず何を得られるか目的をはっきりさせましょう。
(小学校低学年なら保護者の方が一緒に目標を決めてあげると良いです)
本には大きく分けて2つの種類があります。
- 読んで楽しむもの・・・共感力、想像力、ボキャブラリーが豊かになる
- 知識を得るもの・・・知識が増える、他者の意見を知る、論理構造を理解する
この中から得られるものがないか考えてみましょう。
読書感想文を書く前に本を読む目的をはっきりさせよう!
読書感想文を書くために本を読むのはつらいですよね。
こう思うと余計に読みたくなくなってしまいます。
読書感想文は何を書くのでしょうか?
それをハッキリさせずに本を読もうとすると、何を書くか考えながら読むことになり、話の内容が全く頭に入らなくなってしまいます。
なので、まずは読書感想文に『何を得るか』を決めてから読むと良いです。
たとえば、本を読んで
- 楽しみたいのであれば、楽しいところはないか探す
- もっといろいろな表現を知りたいなら、比喩表現や情景の描写を探す
というように『探し読み』をしてみてください。
探し読みする理由は、本をなんとなく読んでも、何の印象も持たずに終わるからです。
これは小学生でも中学生でも高校生でも大人でも同じです。
読書感想文で書く内容
読書感想文で書く内容は次の3つです。
- 本を読んでの気づき
- その気づきから何を得たのか
- その結果として自分はどうしたいか
3の自分はどうしたいかを決めておくことで、その本から何を得たいかが明確になります。
何を得たいかが明確になれば、その本に書いていないか探し読みをすることができます。
ここまで決めてから本を読み始めましょう。
本の種類によって得られるものが違う
ピンときませんよね。
ここからは本の種類によって得られる気づきの種類を上げていきます。
ほとんどの文章はこの中のどれかには当てはまっていると思います。
この中から選んでみてください。
小説のような物語を楽しむ本
登場人物がいて会話をしながら物語が進んでいきます。
この形式の本の特徴は次の3つです。
- 人の気持ち・・・人はどんな時にどんな感情を持つのか
- 情景の描写・・・物や風景を言葉で表現します
- 比喩表現・・・様々な事象をたとえて言います
『人の気持ち』から得られるもの
- 大会で優勝した・・・嬉しい気持ち
- 大事なものを壊された・・・悲しい気持ち 壊した相手に怒る気持ち
このように気持ちが変化するには原因があります。
その原因によって湧き上がる気持ちが自分にとっても同じなのかを考えるようにしてみましょう。
同じ気持ちを持てば『共感した』、自分と違うと思えば、『価値観の違い』がわかります。
これは、人の気持ちを思いやる共感力の源になります。
感想文の例
私はこの本を読んで人の気持ちについて気づきがありました。
登場人物の〇〇は□□の場面でこのような気持ちを持ちました。私も同じように感じました。
人に対してこのような気持ちにさせてはいけないので、自分の行動も気をつけようと思います。
私は以前こんな経験をしました・・・次に同じことがあったときはこの本のことを思い出して違う行動をとりたいです。
人の気持ちに着目して読むならだいたいこんな感じになると思います。
『情景の描写』から得られるもの
物語を進めていくうえでどんな場面で出来事が起こったかが描かれています。
きれいな風景を想像させるような文章だったり、登場人物の気持ちによって見える風景が変えたりします。
例えば
- コップ
- 机の上に置かれたコップ
- 机の上に置かれたコップにコーヒーが入っている
- 机の上に置かれたコップに熱いコーヒーが入っている
1は殺風景ですが、様子を表す言葉を追加することで、より具体的な情景が浮かぶようになります。
これを話す時や作文を書く時に真似をすれば、あなたも相手に具体的な風景を思い描いてもらうことができるかもしれませんね。
得られる力は表現力や想像力です。
感想文の例
私はこの本を読んで、〇〇の様子や□□の風景などが思い浮かびました。
文章を読むだけで、いろいろ想像できるところがとても良かったです。
私も作文を書くときや人と話す時にもう少し思い浮かべてもらえるようにしたいと思いました。
私は以前こんな経験をしました・・・次に同じことがあったときはこの本のことを思い出して違う表現をしてみたいです。
『比喩表現』から得られるもの
比喩表現・・・様々な事象をたとえて言います
人のしぐさや気持ち、風景を描写するときに何かに例えて表現します。
この比喩表現をつかえるようになるとでボキャブラリーも増えます。
- 万雷の拍手
- 腹の虫がおさまる
拍手をするとき雷が落ちるわけでもないし、お腹に虫を飼っているわけでもありませんよね。
比喩というのは説明する時にわかりやすくするために例えていう言葉です。
この比喩表現をたくさん知っていれば、いろいろなことをわかりやすく説明できるようになります。
比喩表現の多い本だったら読んだ内容の感想を書くよりも、比喩表現をピックアップして意味を調べてみましょう。
感想文の例
私はこの本を読んで、〇〇の様子の例えや□□の風景の例えに△△の比喩を使っていて多くの比喩表現が含まれた本だと思いました。
私が知らなかった表現は○○、□□、❌❌、・・・でした。私は以前こんな経験をしました・・・次に同じことがあったときは〇〇という比喩表現で表してみたいです。
筆者が意見を述べる文章
中学生以降は人の意見を学ぶ説明的な文章も登場します。
このような文章の場合、内容は大きく分けて2つあります
- データなどの事実・・・知識を得る
- 筆者の意見と理由・・・他人の意見を学ぶ
また文章の構造は結論、理由、具体例、結論となっているので、論理的な文章構造も学ぶことができます。
この文章には特徴があります。
筆者が読んでいるあなたに伝えたいことがあるということです。
その伝えたいことを筆者は最初に言います。
読み進める前に筆者の意見を自分なりに考えてみましょう。
- 賛同できる・・・なぜ賛同できるか理由を考えてみましょう。
- 賛同できない・・・なぜ賛同できないか理由を考えてみましょう。
それを紙に書いてから読み進めてみましょう。
自分の考えた理由と同じなのか、知らないことを理由にしているのかわかります。
ここで自分の意見と他人の意見の違いというのがわかります。
この意見の違いを感想文に書けば良いです。
筆者の意見に納得して自分の意見を変えてもいいですし、筆者の理由に納得できないならそのまま自分の考えを貫くのも良いです。
筆者の意見と自分の意見を理由や体験を交えて書けば感想文は終わります。
感想文の例
この本を読んで筆者の〇〇という意見は私の△△という意見と異なっていました。
筆者は□の理由、私は❌の理由です。
しかし読み進めるうちに筆者が示したデータから私の意見よりも筆者の意見の方が良いと思うようになりました。
私は〇〇という体験から△△という意見でしたが、次に同じことがあったら、この本のことを思い出して、違う行動をとりたいです。
感想文をうまくまとめる魔法の締めかた
今まで感想文の例をあげましたが、文章の最後は全て同じでことに気づいたでしょうか❓
- 自分の今まで経験したこと
- 次はどうしたいか
これを書くことで全ての感想文はきれいにまとまります。
なぜなら本を読む本質的な理由というのは、本から学び、自分の意見や行動をアップグレードするためにあるからです。(娯楽目的の本、小説や漫画などは除きます)
しかも自分の体験なら本を読まなくても書けますよね。
本から得るものは1つ2つでもいいんです。
それをどう生かすかが大事なんです。
ぜひ最後の部分はマネをしてください。