- ダイエット中なのにケーキ食べちゃった
- いつも時間ギリギリでたまに遅刻しちゃう
このような人を見たら、自己管理できていないなぁと思いますよね。
自己管理できない人は『意志力が弱い』『時間管理力が無い』のような表面的なテクニックができていないと思われがちです。
しかし自己管理ができない人はテクニック以前に共通した特徴があります。その特徴と解決法を解説します。
自己管理とは
自己管理とは読んで字のごとく、自己(自分)を管理することを言います。
自己管理の辞書的な意味は、次のように記載されています。
自分の生活や行動を律して、健康維持や学力向上などをしっかり行えるようにすること。自分を管理運営すること。
weblio辞書 自己管理 より (赤字青字の色付けは当サイトが行いました)
辞書的な意味だと表面的な意味しかわからないのでもう少し深掘りして考えます。
自己管理を自己と管理に分けて考えましょう。
- 自己=自分の健康維持や学力向上
- 管理=自分の生活や行動を律する
生活や行動を律するために、意志力が必要と思ったり、時間管理術などのテクニックを学ぼうとします。
しかしほとんどの人は続きません。それは意志力が弱いからではなく、なぜ生活や行動を律する必要があるかが明確ではないからです。
自己=健康維持や学力向上をなぜしないといけないのか、自分の言葉で明確にすることができていないからテクニックが続かず、自己管理ができない状態のままなのです。
自己管理できない人に共通する原因
自己管理できない原因は2つだけです。
- 自己が無い
- 管理のテクニックが無い
一般に自己管理の方法というと②のテクニックが多いですが、そもそも①の自己が無ければ、何を目的に管理するかわからず、続きません。
そのため、自己管理ができないと感じている人は自己を作り上げることが優先になります。
自己というのは、自分が『何を大事にして生きる』か決めることです。
自己管理ができない人の多くは『何を大事にして生きる』か決めていないことが共通しています。
『何を大事にして生きる』というのは学校や会社で教えてくれるわけではないので何も決まっていない人が多いです。
なぜ教えてくれないかというと、その人が『何を大事にして生きる』かは、個人の価値観によるので、他人が軽はずみに口出しできないという部分が大きいです。
そのため、親しい人に教わるか、自分で気づくか、本を読んで知るか(今ならSNSやyoutubeなども)しか方法がありません。
早く知ればそれだけ人生が有意義になるので『自己管理できていないなぁ』と感じていたらこの次の章を読んで実践してみてください。
自己管理能力を高める3つのポイント
自己管理能力を高めるために次の3つを決めていきましょう
- 『将来像(ビジョン)』を決める
- 『優先順位』をつける
- 『妥当性』にしたがう
まず初めに『将来像(ビジョン)』を決めます。
自分で決めた将来像(ビジョン)を達成するために『優先順位』を『妥当性』に従って決めていくことで、すること、しないことを明確にします。
すること、しないことが明確になると管理することも少なくなるので、後は時間管理術やtodoなどの管理のテクニックを使えば良いということになります。
将来像(ビジョン)を決める
まずは自分のビジョンを作りましょう。
ビジョンというのは自分がどうなりたいか将来のイメージです。
単なるイメージではなく、
誰のために(誰に喜んで欲しいか)、どんな価値観でそうなりたいかを決めることが必要です。
ビジョンの作り方は記事にしてあります。
この記事ではビジョンについて解説します。 企業ではよく使われるものですが、個人でも設定すると人生に意義を見出せます。 この記事で解説すること ビジョン、ミッション、バリューについて企業の例をあげながら違いや目的につ[…]
記事の後半に質問形式でビジョンを作れるようにしてあるので、読んでみてください。
優先順位をつける
1日、1週間、1ヶ月などいろいろな期間のなかで、何を優先して行動するかビジョンをもとに決めていきます。
例えば、野球やサッカーでプロ選手を目指している人は中学の時に英検をがんばったりしています。
受験に有利になるから英検を頑張っているわけではなく、将来プロになって海外に行くかもしれないから、英語の勉強を頑張ろうとしているので、そもそも英検を勉強する動機が違います。
そのため英語以外の科目はそれほど頑張る必要性を感じないかもしれません。
このように自分の決めた将来像から、今何をするべきか考えて優先順位をつけます。
- やりたいし、しなければいけないこと・・・最重要の位置付け
- やりたく無いが、しなければいけないこと・・・先延ばしできないこと
- やりたいが、する必要がないこと・・・リラックスしたいときに
- やりたく無いし、する必要もないこと・・・絶対にやらない
優先順位は①〜③の順番です。④は『やらない』と自分にも周りの人にも明確に示しておきましょう。やらないことを決めることも大事です。
例えば先ほどのプロ選手を目指している人なら、
プロを目指すための練習は、①の『やりたいし、しなければいけないこと』
英語の勉強は②の『やりたく無いが、しなければいけないこと』
学校の先生や親から他の科目も勉強しなさいと言われても、それが④の『やりたく無いし、する必要もないこと』に設定していれば勉強しないほうが良いです。
ビジョンを作り『自分にとって大事なこと』を決めておけばこのように優先順位を決めて行動できます。
1日は誰にでも24時間しかありません。睡眠時間や食事など日々の活動をのぞいたら、できることは限られてきます。だからこそ優先順位を決めて何をするか決める必要があります。
妥当性にしたがう
妥当性というのは優先順位を決める時にビジョンの次に参照するものです。
よくあるセリフで『仕事と家族どっちが大事なの?』ってありますよね。
家族が大事だけど、家族と楽しく生活するためには仕事も大事という場面です。
ビジョンで『家族と楽しく生活する』と決めていると、仕事は『楽しく生活する』ために必要なことだし、家族も大事というように、どちらを優先すれば良いかわからなくなります。
ここで知っておいて欲しいのは優先順位というのは状況によって変わるものということです。
その状況によって優先順位を変える時に参照するのが妥当性になります。
妥当性で抑えておくことは次の3つです。
- その行動に誇りが持てるか
- 動機はビジョンを達成するためのものか
- 一つのことに集中してできるか
①『その行動に誇りが持てるか』
他の人にも胸を張って言えるかどうかです。目標を達成するためと言っても、非合法なことや不公平なことをしないという、ごく当たり前のことです。
非合法や不公平以外にも、自分の親しい人に胸を張って自分の行動を説明できるかどうかで、する、しない、または優先順位を決めましょう。
例えば、家族と幸せに暮らしたいというビジョンがあって、そのためには健康でいる必要があるとしてダイエットに励むのは良いことです。
しかし、もしかしたらモテるかもというよこしまな考えからダイエットをしようとしているなら、胸を張って言えないので優先順位は③か④になります。
②『動機はビジョンを達成するためのものか』
あくまでもビジョン達成を目指して行動しようというものです。
例えば、英語を学習するときに洋画を見て発音やリスニングの勉強をすると決めた場合、映画を見たいのか、英語を勉強したいのかで見方は変わります。
映画を見たいための言い訳として『英語の勉強にもなるし』のような副産物を目当てにするようなことは成果が出ないのでやめましょう。
③『一つのことに集中してできるか』
シングルタスクで優先順位の高いものから一つずつ進めていくことが重要です。
2つのことを並行して進めるマルチタスクは効率が悪いことがわかっています。
一つのことに集中してより良い結果を出すことが、ビジョンを確実に達成するためには必要です。そのための優先順位でもあるので、きちんと順位付けして一つ一つ進めていきましょう。
まとめ
自己管理できない人に共通しているのは自己が無いことです。
管理すべき自己とは自分の将来像(ビジョン)のことです。
そしてその将来像(ビジョン)を達成するために
- 優先順位
- 妥当性
の2つからすること、しないことを明確にすることが大事です。
することが決められたら、優先順位をつけて管理すれば良いだけです。
何を管理すれば良いかがわかったら、管理するテクニックを使っていきましょう。