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心理学的な記憶方法を使って勉強しよう

勉強で使える記憶方法があれば知りたい!

この記事を読むことで

  1. 自分の言葉で言い直したほうが記憶しやすいことがわかります。
  2. 理由をつけて記憶する方法を知ることができます

2つの記憶方法の簡単な具体例を知ることができます。

クラスの頭のいい友達と同じ記憶方法ができるようになります。

 

下記のリンク先で紹介した記憶方法(自分に結びつけて記憶する方法)は、一番効果が高いです。

しかし使える範囲が限られてしまうので、他の方法も覚えておいて場面に応じて使い分けていきましょう。

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この記事では心理学で

  1. 生成効果
  2. 精緻的質問の効果

と呼ばれる記憶の仕組みを使った勉強方法を解説します。

簡単に使える例もあげるので、この記事を読んだ後に試してみてください。

 

自分の言葉で言い直す記憶方法で勉強しよう(生成効果)

自分の言葉で言い直す記憶方法で勉強しよう(生成効果)

 

ふつうは先生から教わったことをそのまま記憶することはできません。

教科書を読んで全て記憶することも大変です。

そこで『生成効果』を活用しましょう。

生成効果とは心理学用語です。

生成効果とは、単に読み取るだけでなく、自分の心から生成された方が情報が記憶されやすい現象です。 The generation effect is a phenomenon where information is better remembered if it is generated from one’s own mind rather than simply read.

ウィキペディア(英)Generation effectより

 

簡単に言うと『生成効果』は聞いたり読んだりしたことを、

自分のルールで変換して自分なりの言葉で表現することを言います。

『生成効果』の代表的な例

教科書で読んだことを自分のノートにまとめる方法です。

注意する点は、教科書を見ながらそのまま写さないことです。

自分で意味を考えて自分の言葉でノートにまとめる必要があります。

 

ノートを使った「生成効果」勉強法の入門編

  1. まず教科書を読み大事なところにアンダーラインを引く
  2. 教科書を閉じ、アンダーラインを引いた内容をノートに書く
  3. 書き終わったら教科書を開けて間違っていないか、足りないところはないか確認する
  4. 間違いや足りないところは赤ペンでノートに書き加える

まずはこれを繰り返しましょう。

はじめから完璧にできるとは思わないでください。

はじめは足りなかったり、書こうとしたことを忘れてしまったりします。

赤ペンで書き加えれば、自分がどういう内容のときに忘れてしまったりするのかわかります。

 

能動態を受動態に変換する方法

自分の言葉にするのが難しいと感じたら、能動態と受動態の関係を利用しましょう。

例)本能寺の変

【能動態】1582年織田信長は、明智光秀の謀反によって本能寺で自害した。

【受動態】1582年明智光秀は、本能寺で謀反を起こし、織田信長を自害に追い込んだ。

このように、する人とされる人を入れ替えてみましょう。

 

例)マグネシウムと二酸化炭素の化合

マグネシウムが二酸化炭素から酸素原子を取って酸化マグネシウムに変化した(酸化)

二酸化炭素はマグネシウムに酸素原子を取られて、炭素に変化した(還元)

この場合取る方取られる方で酸化と還元が行われていることもわかります。

2つの例をあげました。自分の学習している範囲でやってみましょう。

 

自分なりの理由をつける記憶方法で勉強しよう(精緻的質問の効果)

自分なりの理由をつける記憶方法で勉強しよう(精緻的質問の効果)

心理学では『精緻的質問の効果』と言う記憶方法もあります。

精緻的質問は学習の過程で記憶力を高めるための戦略です。この方法では、学習者は覚えておくべき事実を読み、その説明を生成します。

Elaborative interrogation is a strategy for enhancing memory during the process of learning. In this method, the learner reads the fact-to-be-remembered and generates an explanation for it.

ウィキペディア(英)Elaborative interrogationより

簡単に言うと覚えたい内容を自分なりに理由をつけて記憶する方法です。

 

例えば、数学の公式を覚えるときに

(x+a)2=x2+2ax+a2

のように習いますが、このまま暗記するよりも

(x+a)(x+a)=x2+ax+ax+a2

最初と最後にxaを2乗して、真ん中の2axaxが2回だから2axになる

のように自分で理由を追加したほうが記憶に残ります。

自分で理由を考えて作り出した情報は、先生や教科書から与えられた情報よりも記憶に残りやすくなっています。

とくに数学の公式は理由をつけたほうが覚えやすいです。

おうぎ形の弧の長さの求め方は

2πr×中心角/360ですが、

  1. 2×r(半径)で直径を求める
  2. 直径にπ(円周率)をかけて大きい円周を求める
  3. 大きい円周を360°で割って1°当たりの弧の長さを求める。
  4. 1°当たりの弧の長さに中心角をかけることによっておうぎ形の弧の長さがわかる。

公式の数字や計算は一つ一つ意味があります。

それぞれが何を意味しているのか、学校の先生も教えてくれるのでそれをノートにメモしましょう。

そして教わった理由を暗記するのではなく、

自分でなぜこの公式になるのか考えて覚えてみましょう。

 

理由のつけ方の注意点

理由は自分の好きなように考えても良いですが、

何でも良いかというとそうではありません。

これは下記の有名な実験で証明されています。

 

【基本文】 太った男が掲示板を読んだ

【覚える文①】太った男が薄い氷について警告している掲示板を読んだ

【覚える文②】太った男が2メートルの高さの掲示板を読んだ

基本文に対して①、②のように文を追加して覚えてもらったところ

①の文が覚えているという結果が出ました。

これは太った男だから薄い氷の警告を読んでいると理解するからです。

②は2メートルの高さの看板を読むのは

太った男である必要がないため覚えにくいというわけです。

 

つまり、理由は自分が納得のいくものにする必要があります。

その理由が正しいとしても自分の中で納得いかない場合は

先生に納得のいくまで説明してもらうことが大事です。

 

2つの記憶方法を使った勉強のしかたのまとめ

この記事では心理学的に効果があると証明されている2つの記憶方法を紹介しました。

  1. 教わったことを自分なりの言葉に変換して記憶する方法(生成効果)
  2. 理由をつけて記憶する方法(精緻的質問の効果)

このどちらも誰にでも備わっている記憶の仕組みです。

クラスの頭のいい人専用ではありません。

しかしすぐに使いこなせるものではないので、

この記事にあるような方法で練習をしてみてください。

繰り返し練習することでクラスの頭のいい人と同じくらい使いこなせるようになります。

他にも心理学の法則を利用した記憶方法があります。

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