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PDCAは古いからやっても意味ないのか?

PDCAは生産現場から始まり、教育現場でも使われている有名なマネジメントサイクルです。

しかし欠点も多いとされ、変化の激しい今の時代では『古い』『失敗する』『やっても意味が無い』のように言われるようになってきました。

この記事では、PDCAサイクルについての説明と、PDCAはやったほうがいいのかについて解説します。

 

■結論

メリットがあるのでPDCAはやったほうが良いです。

慣れていなければ『失敗する』のは当然です。サイクルを回さずにP→D→C→Aの1回で終わらせるなら『やっても意味が無い』でしょう。

PDCAを回すことで得られる能力もあるので、欠点に注意しながらサイクルを回してみましょう。

PDCAとは

PDCAとはPDCAサイクルとも言います。

Plan(計画)Do(実行)Check(評価)Action(改善)の順に進めていき、改善したあと、計画にもどります。

P→D→C→A→P→D・・・・のように回していくのでPDCAサイクルと呼ばれています。

PDCAを一つずつ解説していきます。

Plan(計画)

まず初めに計画を立てます。

計画のベースになる要素は5W1Hです。

  • why(なぜするのか)
  • what(何をするのか)
  • when(いつするのか)
  • where(どこでするのか)
  • who(誰がするのか)
  • how(どうやってするのか)

目標を決めるのは当然ですが、目標に対して今日やるべきアクションプランまで落とし込む必要があります。

 

Do(実行)

計画に沿って実行します。

実行しながらも、計画(予測)との差や実行してみた結果をこまめ振り返ることが必要です。

計画にとらわれて失敗してしまうことも多いので、こまめな振り返りをしましょう。 

 

Check(評価)

結果や成果を振り返り、評価します。

振り返るときは客観的に評価して次に実行するための改善策を考えます。

振り返り方法としてはKPTやYWTなどがあります。

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Action(改善)

改善した方法で計画を達成するために行動します。

このときも改善した方法が良い方法だったか振り返りをして確認することが必要です。

Do(実行)Check(評価)Action(改善)は行ったり来たりして進めていくようになります。

 

PDCAは古い

PDCAは古い

PDCAはいつ頃から始まったかについてはウィキペディアに記載があります。

第二次世界大戦後、日本において、統計的品質管理をウォルター・シューハートの弟子エドワーズ・デミングが日本科学技術連盟(日科技連)にて講演した。この講演を聞いた日科技連の幹部がPDCAを提唱したとされる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』PDCAサイクル

1950年代には導入されていたようなので、70年くらいたっています。確かに古いですね。

製造業の品質管理で採用されました。戦後の日本の経済成長とともに、PDCAサイクルはどんどん使われるようになり、製造業という業種をこえて、人材管理、教育、セルフマネジメントなど、いろいろな場面で使われるようになりました。

以前から多くの人が知っているため、古く感じるという一面もあります。

また経済成長期にあわせて発展してきたので、PDCAが素晴らしいという信頼感も作り上げられてきました。

 

PDCAは意味がないのか?

PDCAは意味が無いのか

確かに半世紀以上前のマネジメントサイクルなので古いですよね。それならばPDCAは意味が無いのでしょうか?

PDCAはスピード感が無い、失敗しやすいということがあげられています。

それはPDCAの欠点とも言えます。

PDCAの欠点

欠点としてよくあげられるもののなかで目立つのは次の2つです。

  • 遅い
  • サイクルが回らない

なぜこの2つが欠点なのか解説します。

遅い

遅いと言われる原因は次の2つです。

  • 変化の激しい今の時代に、計画を作っても実行している間にその計画自体が時代遅れになる。
  • 計画を作るのに時間がかかる。試行錯誤の回数が大事だからまずは実行すべき。

サイクルが回らない

サイクルが回らないと言われる原因は次の2つです。

  • 計画から実行がスムーズにいかない(計画倒れ)
  • ActionのあとのPlanにつながらない(サイクルを回すことで成長しない)

 

PDCAが失敗しないように欠点を回避しながらPDCAサイクルを回していくことが必要です。

長く使われているだけにPDCAサイクルを回すことができれば、メリットがあります。

 

PDCAのメリット

50年以上使われているマネジメントサイクルなので当然メリットがあります。

  • することが明確になる
  • 集中できるから生産性がアップする

一つずつ解説していきます。

することが明確になる

Plan(計画)の段階でアクションプランまで決めていると、“いま”何をするのかが明確になります。

組織でも人でも、『いま何をするか』を決めていないと、目先のすぐ解決できるものに取り組んでしまいがちです。

それを防ぐことで目標に対して一直線に行動することができます。

目先のすぐ解決できるものから取り組んでしまう現象を達成バイアスと言います。心理現象なので対策をしないとバイアスにはまってしまいます。

集中できるから生産性がアップする

『いま何をするか』が決まっているとそのことだけに集中できます。

目の前にある一つのことだけに集中することが、最も生産性が高いと言われています。

一つのことだけに集中することシングルタスクと言います。

シングルタスク以外に、他のものと同時進行することをマルチタスクと言います。

マルチタスクはシングルタスクに比べて40%生産性が下がると言われています。

マルチタスクにならないようにするためにも、『いま何をするか』を決めておくことが大事です。

 

Plan(計画)のたてかたで変わってくる

これらのメリットは計画の立てかたで変わってきます。

PDCAの欠点である『遅い』『サイクルが回らない』に対応した計画を立てこまめな振り返りをすることで、より良いdoやactionをしていけば良いのです。

なんとなくPlanから始めてそのままの流れでD→C→Aにつなげていくとなんの改善もなく終わってしまいます。

PDCAサイクルをうまく回すにも能力が必要になってくるのです。

 

PDCAを回すのに必要な力

PDCAのわかりやすさ、古くから使われている信頼感から自分にもできそうと思ってしまいますが、必要とされる能力や知識について知らない人も多いです。

大企業なら、計画を立てる部門、計画通りに実行する部門、客観的に振り返りをする部門、改善策を見つける部門など、多くの人が自分の長所を生かしてかかわることで、会社全体としてPDCAサイクルを回すことができます。

中小企業の場合は、少ない人数(もしくは社長だけ)で自分の不得意なところもカバーしないといけません。

教育現場でセルフマネジメントとしてPDCAを教えても、人それぞれ不得意なところがあるでしょう。

PDCAに必要とされる能力を知らないまま、自分にもできそうだと思ってPDCAサイクルを回そうとして失敗してしまうのです。

個人でPDCAを回したい人のために必要な力を解説します。

PDCAを回す4つの能力

PDCAを回すために必要な力はPDCAの順番に次の通りです

  • 計画を作る力(plan)
  • 計画通り実行する自己コントロール力(do)
  • 客観的に振り返りができるメタ認知能力(check)
  • 振り返りから改善点を見つける力(action)

読み進めていくとハードルが高いと感じてしまうかもしれませんが諦めないでください。解説のあとにおススメの方法をご紹介します。

計画を作る力(plan)

PDCAの欠点で解説した通り、時代の変化が激しいので、中長期の計画は実行しているうちに時代遅れになったりします。

それなら短い期間(1~3か月)で区切れば良いのです。先のことが見通せないなら見通しがきくところまで計画しようと考えられるかということです。

また変化を予測して事前に対応策を定めておくコンティンジェンシープランというものもあります。

計画を立てても実行できない場合は、アクションプランまで作れていないことが原因です。細かくプランニングすれば良いというわけではなく組織、個人ごとにあわせた、すぐに動ける計画を立てる力が必要です。

計画の作り方も一つ一つ積み重ねて計画を立てる前方プランニングと、目標から逆算する後方プランニングでは成功率が違うというデータがあります。成功率の高い計画を立てる力も必要です。

計画通り実行する自己コントロール力(do)

達成バイアスのように目の前の一つのことに集中することを邪魔する要素はたくさんあります。

例えば、音楽を聴きながら作業をすると、効率が上がる人と下がる人に分かれます。自分がどちらなのか知っていますか?

音楽でも歌詞付きの曲だと無意識のうちに歌詞の言葉の意味を脳内で検索してしまい、集中を邪魔することがあります。

スマホが視界に入るだけで作業効率が落ちるというデータもあります。

このようなことが知識や経験として身についていて、目の前の一つのことに集中して効率よく実行できる力が必要です。

客観的に振り返りができるメタ認知能力(check)

振り返りは自分の行動を客観的に見る必要があります。

自分は一生懸命頑張ったつもりでも、結果が出なければ何かが悪かったということです。

そのときに感情抜きに自分の行動を点検して、良くなかった点を言い訳せずにあげていくことができますか?

数値などの客観的なもので表せる力があるとなお良いです。

例)2時間集中して勉強したつもりだけど、スマホが気になって実際に集中できたのは1時間くらいだった。具体的には30分ごとにスマホを手にとってしまっていた。

記憶をもとに振り返りをしますが、記憶というのは自分の都合の良いように解釈して再生されます。そうならないような仕掛けも必要です。

ポモドーロテクニックを紹介した記事でアプリを紹介していますが、このアプリを使えば集中25分+休憩5分単位で自分の行動が客観的にわかります。

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振り返りから改善点を見つける力(action)

振り返りと同じように感情抜きにできるかどうかです。

成果や結果を出している人と比べて、自分の行動とどこが違うのか、違うところはマネをすれば良くなるのか、それとも違う方法を選択するのか

一般的には自分よりも上手い人、成果が出ている人のマネをすれば良い結果が出ると言われています。自己流になっていませんか?

『マネをすればうまくいく』ということを経験していればマネできるところがないか探すようになります。

PDCAを回すことで鍛えることができる

PDCAに必要な能力というのは、実際にPDCAをやってみて振り返りをして次のPDCAに生かすことで鍛えることができます。

つまり、やらなければいつまでたってもPDCAを回すことができないのです。

もっというと、失敗しなければPDCAをうまく回せるようにはなりません。

なぜなら失敗は振り返りを簡単にするからです。失敗の原因を探せば良いからです。成功しているときの方が振り返りは難しいです。成功の中から失敗になりそうな原因を探さないといけないからです。

慣れない人がPDCAをやろうとすれば『失敗する』『やっても意味が無い』のは当然です。だからこそ、振り返りをして上達する必要があるのです。

 

おススメは1日PDCA

オススメは1日PDCA

前の章で書いた通り、はじめは失敗して当たり前です。そこからどう学ぶかがPDCAの本質です。

ですから、いきなり中長期のPlanや受験勉強のPlanから始めるのはリスクが高すぎます。

そこでおすすめなのは1日をPDCAしてみることです。

  1. 朝起きたら今日は何をするかtodoを書き出す。(plan)
  2. todoにそって実行する(do)
  3. ひとつのdoが終わったら休憩して振り返りをする(check)
  4. 改善できることがあれば改善して実行する(action)
  5. 次のtodoをすすめる(do)
  6. checkして改善するを繰り返す
  7. 一日の終わりに自分のplanがうまくいったか振り返り明日どうするか考えておく

振り返りは頭の中だけで行うのではなく、書き出すようにしましょう。

手帳や日記、アプリでも良いです。

日記というと1日の終わりに振り返って書くことをイメージしがちですが、振り返りに使うなら1日の終わりではなくdo、actionごとに日記に振り返りを書くと良いです。

1日PDCAを行うメリット

①現状のアウトプット量がわかり予測がしやすくなる=計画を立てやすくなる

意気込んでたくさんのtodoを詰め込んで失敗したり、反対にtodoが少なすぎて手持ちぶさたになったりを経験してみよう。

計画との差異は自分の力を思い知らせてくれます。

またPDCAでアウトプット量が改善すれば、それが自信につながります。

②D→C→Aをこまめに行う=振り返りの癖がつく

こまめな振り返りはメタ認知能力を高めます。客観的に見るといっても慣れていなければうまくいきません。

KPTやYWTのような振り返りのフォーマットを使って慣れていきましょう。

③マネが最強だということがわかる

『頑張って改善策を考えてみたら、結果を出している人はすでにやっていることだった』

このありがちな状況を経験すれば『マネすることが最強』であることがわかります。

 

集中する方法や、計画の立て方、効率の良い方法などは本やネット上にたくさんあります。それを知識として持ったままなのか経験するのかで大きな違いが出てきます。

知識は経験することで使いこなすことができます。使いこなせて初めて大事なことにもPDCAサイクルを使うようにしましょう。

PDCAサイクルに必要な能力のメタ認知能力について詳しく解説しています。

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